北朝鮮のミサイル発射は日米韓への対抗意識
今日は早朝から北朝鮮から弾道ミサイルが日本に向けて発射されました。
今回のミサイルは青森上空を通過するもので、過去最長の飛行距離です。
さて、北朝鮮はなぜこんなに日本に向けてミサイルを発射するのでしょうか。
実は、これは「日本をビビらせたいから」ではなく、「アメリカをビビらせたいから」という見方があります。
北朝鮮のミサイル発射回数の推移を見ると、トランプ政権が米朝首脳会談を行った2018年の発射回数はゼロでした。アメリカが北朝鮮に歩み寄らないと散々威嚇攻撃をしてくるわけです。バイデン大統領は北朝鮮に対して断固たる態度を示していますからね。
北朝鮮に対する態度が変化したのはアメリカだけではありません。
今年5月韓国では、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が新しく就任しました。北朝鮮や中国との融和を図り、米国と距離を置いた文在寅(ムン・ジェイン)前政権とは違って大きな方向転換を図っています。尹氏は北朝鮮の核開発を抑えるために日米などと足並みをそろえ、制裁などによる圧力の強化へ転換する姿勢を示しています。
また、反日感情をあおることで政権の支持率を維持しようとしていた文氏とは対照的に、尹氏は日本に大変友好的な姿勢を示しています。
こうした政権トップが北朝鮮に対して牽制意識が高いことから、日米韓の軍事的経済的つながりは今後好転することも考えられるでしょう。
一方で、ミサイル迎撃用のミサイルを韓国が装備したり、こうした3国から経済制裁を受ける北朝鮮は、今後も一層挑発的なミサイル発射をしてくるかもしれません。
ちなみに、ミサイルが日本上空を通過したことで、危機意識の高まりから、株価が大幅下落することも懸念されましたが、本日の日経平均株価は爆上げとなっており、やはり株式相場は大変難しいですね。