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このタイミングでの為替介入の意味!

 昨日は政府・日銀の為替介入を行ったことで、ドル/円=145円を突破し、146円に迫ろうかという為替が一気に140円近辺まで円高に振れました。

 FXをやっていた人は相当焦ったことでしょうね。損切りしない人なんていないんでしょうが、1時間で5円も振れたので衝撃的でしたね。黒田総裁は、「1日に2円も3円も動くのは急激な変化」なんて言ってましたが、為替クソ動いとるやんけ!と言いたくなってしまいますね(笑)

 為替介入と聞くと、ちょっと難しい言葉に聞こえますね。

 みなさんは海外旅行に行くときに、円をドルに両替してから旅行に行くと思いますが、このドルに両替する人が、また、円に両替する人がどちらが多いかで、日々ドルと円の換金率が変わってくるんですね。これがいわゆる為替レートってやつです。

 最近までは、円をドルに両替する人がむちゃくちゃ多かったので歴史的な円安になって、輸入品の値段が爆上げしてました。そこで、政府が「ふざけんな。これ以上円安になったら食料品値上がりして家計が圧迫されてしまう!」ということで、日本政府がいっぱい持ってるドルを、今回一気に円に換えることで、逆に円高にしていったのです。

 

 最近なんでそんなに極端な円安になっているのかというと、アメリカと日本の金利差が大きく影響しているんですね。それについて説明します。

 銀行の金利のだいたいの水準は、各国の中央銀行がコントロールしています。

 金利が下がれば銀行からお金が借りやすくなって、企業がいっぱいお金を借りて、いっぱい使うようになる結果、景気が上向くんです。

 ただし、景気が上向くと日本の昔のバブルみたいに、異常な経済になってしまうこともあるので、バブルが崩壊しないよう、金利を再び上げることで、「極端な好景気」を防ごうとする。これが中央銀行(日銀)の役割です。

 さて、実はアメリカは物価が上昇し、プチバブル感が出てしまっており、極端な好景気になりかけています。そこで、アメリカの中央銀行は、最近、金利を上げまくる方針を決めています。

 一方で、日銀は、日本の景気がまだまだ悪いので、金利をずっと下げたままにしています。

 

 こうした中央銀行の対応が分かれたことで、どういう影響がでるのか。

 実は、同じお金でも、アメリカの銀行にお金を預けたら利息がちょびっと付くけど、日本の銀行にお金を預けたら全く利息が付かないといったことが起きているのです。

 当然、みんな日本円をドルに換えて、アメリカの銀行にお金を預けたいと思いますよね。その結果、円売りドル買いと言われる円安が進行していたのです。

 

 では、今回の本題である、為替介入のタイミングについてですが、昨日実施したのは大きな意味があります。それは、日銀が年に数回しか行わない大事な会議「金融政策決定会合」が実施され、「まだまだ金利下げたままにしますよ」ということを決定したからです。

 この結果を受けて、FXのトレーダーたちは、「金利差が広がるから、まだ円安は続きそうだな」と思って取引を継続し、円安が一層加速したのです。そこで、政府がちょっと待てよ。ふざけんなよ。ということで、為替介入を行ったのです。

 それから、為替や株には節目と呼ばれる「ポイントとなる価格」があります。今回は145円を超えたらどこまで円安が進むかわからないねという心理がみんなに働いていたので、145円で円安を阻止するべく、政府が手を打ったというわけです。

 節目は5円単位とかで見られることもあるので、放置してたら150円くらいまで円安進んでたかもしれません。

 

 今後も為替動向には目が離せませんね。